Mathematica、Wolfram言語

数学研究するための問題の変形方法-Part1-2

入試問題を変形part1続編 数学
Mathematicaで入試問題を変形しよう

前編の続きで、今度は問題を変形してみましょう。(前編を見た方は飛ばしてください)

前編のおさらい

コードの解説

図のように、4枚のカードがあり、そのうちの2枚には25の数字が1つずつ書かれている。何も書いていない2枚のカードには、さいころを2回投げて、1回目に出る目の数字をどちらか1枚に書くとき、2回目に出る目の数字を残りの1枚に書く。この4枚のカードを、横に1列に並べてできる4けたの整数のうち、最も小さい整数をnとする。最も小さい数は何通りありますか。(熊本・改)

(nの十の位は、1、2、3、4、5、6のどの数字になることが最も起こりやすいか答えなさい。また、その確率を答えなさい。)

コードはこちらでした。
Table[{2,5,a,b},{a,1,6},{b,1,6}]

変形してみよう!!!

元問題
nのの位は、1、2、3、4、5、6のどの数字になることが最も起こりやすいか答えなさい。また、その確率を答えなさい。

この問題では、試しに、の位をの位にしてみましょう。

変形問題
nのの位は、1、2、3、4、5、6のどの数字になることが最も起こりやすいか答えなさい。また、その確率を答えなさい。

変形問題のコード

dataa = Flatten[Table[Sort[{1, 6, c, d}], {c, 1, 6}, {d, 1, 6}], 1];

dataa1 = Length[Select[dataa, #[[3]] == 1 &]]
dataa2 = Length[Select[dataa, #[[3]] == 2 &]]
dataa3 = Length[Select[dataa, #[[3]] == 3 &]]
dataa4 = Length[Select[dataa, #[[3]] == 4 &]]
dataa5 = Length[Select[dataa, #[[3]] == 5 &]]
dataa6 = Length[Select[dataa, #[[3]] == 6 &]]

コードはただ、23にしただけです。すごく変形が簡単です。

結果はこちら

3桁目の位が1,2,3,4,5,6 になる組み合わせの数はそれぞれ)

0,4,5,7,19,1(個)になります。

と、ここで、の位の時と見比べてみましょう

(2桁目の位が1,2,3,4,5,6になる組み合わせの数はそれぞれ)

1,19,7,5,4,0(個) になります。

2つを表を使って見比べましょう。

nが十の位の時(個)nが百の位の時(個)
110
2194
375
457
5419
601

お!!!見たらわかるように、数字が入れ替わってる…..?ここから、研究が始まります。

んじゃ…nが他の位(一の位、十の位…)の時はどうだろうか…?

すべて計算してみましょう。すべての結果を表にまとめます。

一の位(個)十の位(個)百の位(個)千の位(個)
111100
2251940
30750
40570
5041925
600111

一の位千の位十の位百の位の数字が逆になっただけじゃないかと、気付きます。

では、今度、最初の数(今回は25)を変えるとどうなるでしょうか。

3,5の場合は、

一の位十の位百の位千の位
111100
29300
362390
40570
5041925
600111

むむ!!全然違うじゃないか…..!!

今度は25を固定した時と同じようになる場合をひたすら探します。Mathemtaticaでどんどん表形式で出力します。

<追記>

(上の表と縦、横が入れ替わって出力されています)(縦軸が一の位、十の位、百の位、千の位、横軸が1,2,3,4,5,6である時の組み合わせの数です)

結果

1,を固定した時

,を固定した時

3,を固定した時

左右で対照になっているのはこれだけでした。

これは数学的に考えると当然(当然起きること)かもしれませんが、問題の変形例になっています。

問題の変形例としては他にも、

サイコロを使わずにこのようにトランプを使うなどもよいアイディアかと思います。

まとめ

このように変形をすることで新しい公式が生まれます。

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